イオン銀行マイカーローンを評価!金利は高めで審査は甘い?
イオン銀行。
スーパーやショッピングモールなどでおなじみのイオングループの銀行です。
イオン銀行では様々なローンを取り扱っていて、その中にはもちろん、マイカーローンもあります。
普段の生活の中で利用しやすく、知名度が高い金融機関のマイカーローンを利用したい人は、イオン銀行マイカーローンも選択肢に入れているかも知れません。
今回は、イオン銀行のマイカーローンの審査難易度、金利などを評価していきます。
イオン銀行のマイカーローン「イオンアシストプラン」
イオン銀行のマイカーローンは正式には「イオンアシストプラン」という商品名です。
「イオンアシストプラン」というのは、イオン銀行のフリーローンおよび目的型ローンの名称。
目的型ローンの項目のひとつに「自動車ローン」があるのです。
そのため、完全に独立している一般的な銀行マイカーローンとは少しニュアンスが違うマイカーローンだと言えます。
ちなみに、他の目的型ローンは、
教育ローン・住宅ローン・リフォームローン・デンタルローン・サブカルローンなどが用意されています。
資金使途の自由度の高さが魅力
一般的なマイカーローンは決められた資金使途のみにしか使用できず、自動車の注文書など使い道が証明できるものを提出しなければならないケースが大半です。
そのため、カー用品店で購入したドライブレコーダーなどを取り付けるための資金や車の修理資金は、マイカーローンでは借りられないという事態が起こることも。
その点、イオン銀行のマイカーローンは幅広い資金使途に使えるのが魅力。
新車、中古車の購入はもちろんのこと、車の修理や車検、保険料や税金などに充てることもできます。
車に関する資金なら何にでも利用可能なため、ドライブレコーダーをカー用品店で後から購入する、などという場合にも活用できるのです。
最近、あおり運転や高齢ドライバーの危険な運転などが社会問題となっていますよね。
高齢者の免許返納の話題など、テレビで見ない日はないほどです。
それに伴い、一般人がマスコミに提供したドライブレコーダーの映像も、毎日のようにニュースで取り上げられています。
(ちなみに私はペーパードライバー歴15年以上。気持ち的には、すでに免許を返納しているも同然です……)
もし自分が交通事故の被害者となった時、ドライブレコーダーの映像は動かぬ証拠となります。
これからの時代、護身のためには必須だと言えるのではないでしょうか。
しかし、ドライブレコーダーは数万円するオプションであり、安くない出費となります。
一般的なカードローンを利用して購入するのもいいのですが、金利は高くなりがちです。
ですから、イオン銀行マイカーローンのような資金使途の自由度が高い自動車ローンは心強い存在だと、個人的には思います。
イオン銀行マイカーローンの金利
マイカーローンを選ぶ際に一番重視するべき点は、やはり金利です。
イオン銀行のフリーローンの金利は固定金利で年3.8%〜年13.5%。
それが目的型ローンのひとつである自動車ローン(マイカーローン)となると、金利は年3.8%〜年8.8%と少し低くなります。
借り入れの目的を限定しているから、よりお得な金利で借りられるのです。
年3.8%〜年8.8%のうちどのくらいの金利が適応されるかについては、審査によって決まります。
(いずれも2019年6月現在の金利)
通常のフリーローンよりは低い金利で借りられるとはいえ、上限金利が年8.8%というのは、自動車ローンとしてはあまり低金利だとは言えません。
一般的な銀行のマイカーローンの金利は年2%台〜年5%台くらいまでのところが多いことを考えると、イオン銀行マイカーローンの金利は少し高めと言わざるを得ないでしょう。
イオン銀行と同じネットバンクながら低金利!
住信SBIネット銀行のMR.自動車ローンの解説はこちら
イオン銀行マイカーローンの金利が高い理由は、資金使途の広さなどにあると考えられます。
通常のマイカーローンは資金使途が証明できる自動車の注文書などの提出を求められることが多く、資金使途を限定的にすることによって低金利を実現していることが多いです。
しかし、イオン銀行マイカーローンの場合には資金使途が証明できる書類などは特に必要なく、手続きがカンタン。
そのかわり若干、金利が高めに設定されていると言えます。
また、イオン銀行マイカーローンの金利が高めなのは、後述する審査の難易度も関係していると言えるでしょう。
事務手数料や担保・保証人
イオン銀行マイカーローンは、1契約につき税込2,700円の事務手数料がかかります。
担保、保証人は不要。
保証会社は「オリックス・クレジット梶vです。
借入金額と借入期間
イオン銀行マイカーローンの借り入れ金額は10万円〜700万円。
ちょっとしたカー用品の購入や車検の費用はもちろん、高級車の購入資金にしたいというニーズまで、幅広く対応できるでしょう。
借入期間の選択可能範囲も1年〜8年と長いので、少しずつマイペースに返済することもできます。
イオン銀行マイカーローンの返済額シミュレーション
マイカーローンを借りるなら何年で返済するのがいいの?
月々の返済額は3万円程度までが良いんだけど……
このように、曖昧な点を抱えたままマイカーローンを契約するのは厳禁です。
返済が始まってから困ることがないよう、借入を決める前には必ずシミュレーションをしましょう。
イオン銀行マイカーローンの公式サイトには、専用の「返済額シミュレーション」が用意されています。
実際にやってみたほうが分かりやすいので、これからシミュレーションをしてみましょう。
今回は、200万円を5年間の返済期間で借り、金利が上限金利の8.8%だったと仮定します。
条件を打ち込んでシミュレーションしてみると……
月々の返済額は41,322円、
返済総額は2,479,320円となりました。
実際にシミュレーションしてみて「月々の返済額をもっと減らしたいな」と感じたら、借入期間を長くする、頭金をもっと貯めてから購入するなどの対策をしてみましょう。
逆に「利息の総額を少しでも減らしたいな」と感じたなら、毎月多めに返していって返済期間を短くするのが良いでしょう。
イオン銀行マイカーローンは6か月ごとに増額返済(ボーナス返済のような感じ)ができますから、月々の返済額を減らしたい場合、増額返済を利用するのも良いかもしれません。
車を購入するときって気分が盛り上がっていますから、つい「せっかくならもうちょっといいグレードにしようかな?」などと思ってしまいがちです。
でも勢いで買ってしまうと、「やっぱり返済していけそうにない。どうしよう……」などという事態に。
せっかく買った車を手放すなんて、絶対に嫌ですよね。
いちど冷静になるためにも、返済シミュレーションは絶対にやってみたほうがいいと個人的には思います。
イオン銀行マイカーローンの返済方法
マイカーローンは長期にわたって返済していくものですから、返済方法も重要です。
イオン銀行マイカーローンの返済方法は、毎月元利均等返済。
毎月、イオン銀行の指定口座から自動引き落としで返済を行います。
自分からATMなどで振り込みをしなくて良いため、うっかり返済を忘れてしまうということもありません。
返済日は毎月27日で、27日が土日祝日の場合には翌営業日となります。
また、一部繰上返済、全額繰上返済も可能。
どちらも繰り上げ返済手数料は無料です。
イオン銀行ダイレクトから行う場合と店舗から行う場合で違いがありますので注意してください。
<イオン銀行ダイレクトから行う場合>
・返済元金1万円〜
・申し込み期限は繰り上げ返済したい日の前日まで
・繰り上げ返済日は、申し込み翌日〜1ヶ月先まで指定OK(営業日のみ)
<店舗から行う場合>
・返済元金10万円〜
・申し込み期限は繰り上げ返済したい日の原則15日前まで
・繰り上げ返済できるのは毎月の返済日のみ
繰上返済手数料無料というのは嬉しいですよね。
イオン銀行ダイレクトで1万円からできるというのも魅力だと思います。
利息は少しでも減ったほうが嬉しいですから、余裕がある時にはガンガン繰り上げ返済しちゃいましょう。
返済の遅れに注意!
イオン銀行マイカーローンに限らず、1日でもローンの返済が遅れてしまうと「遅延損害金」がかかります。
「まさか2〜3日返済が遅れたくらいで遅延損害金を取られないだろう」と思う人も多いかもしれませんが、1日目から遅延損害金がかかるためくれぐれも注意してください。
約定返済日に口座の残高が足りなかった、などという事態になると遅延損害金を取られてしまいますから、返済日の前には口座の残高をチェックしておくようにしましょう。
ちなみにイオン銀行の遅延損害金は、年利14.6%です。
100万円の残高がある人が5日間返済の遅延をしたら、
100万円×14.6%(0.146)÷365日
の計算式によって1日の遅延損害金は400円。
5日分で2,000円ということになります。
とんでもない高額というわけではありませんが、やはり借入残高が多いほど遅延損害金は膨らみますから、返済の遅れをしないように注意しましょう。
イオン銀行マイカーローンの審査
イオン銀行マイカーローンを利用するためには審査の通過が必須です。
しかし銀行のマイカーローンとなると、難易度の面で不安に思う人も多いかもしれません。
次は、イオン銀行マイカーローンの審査について詳しく見ていきましょう。
ディーラーローンとの違い
一般的に、銀行マイカーローンはディーラーローンよりも審査の難易度が高いと言われています。
だったらディーラーローンでもいいかな……と思う人もいると思いますが、実はディーラーローンには大きなデメリットが。
ディーラーローンのデメリットは
・金利がかなり高め
・車の名義が信販会社などとなり、返済が終わるまで自分名義にならない
・中古車購入の場合、さらに金利が高くなってしまう
ディーラーローンはその場で契約できて簡単、審査が甘いなどの点に魅力を感じる人も多いでしょうが、やはり上のようなデメリットがあるならば銀行マイカーローンを利用したいと考える人も多いのではないでしょうか。
一方、イオン銀行マイカーローンなら
・車の名義が自分になる
・通常、中古車を買っても新車を買っても同じ金利
・金利がディーラーローンに比べて低い
ですから、ディーラーローンより審査の難易度が高くてもチャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか。
審査の難易度は?
イオン銀行マイカーローンの審査は甘いのか、気になるところではないでしょうか。
イオン銀行マイカーローンに申し込みができる人は
・日本国内に住んでいて、契約時年齢が満20歳〜満60歳未満の人(外国籍の場合、永住許可を受けていればOK)
・イオン銀行に口座を持っている人(申込みと同時に開設可能)
・安定、継続した収入があり、前年の税込み年収が200万円以上の人(年金受給者、無職、専業主婦、学生はNG)
・オリックス・クレジット(株)の保証を受けられる人
となっています。
これを見ると、イオン銀行マイカーローンの審査はさほど厳しくないということができそうです。
前年の税込み年収が200万円以上という条件が設けられている点は気になりますが、要はボーナスなしで月16万円以上の収入があれば大丈夫である可能性が高いということ。
働いているけれど主婦で扶養内パートだから年収が200万円に達しない……という人の場合は審査に通ることはできませんが、収入の面をクリアしていれば審査に通る可能性は十分でしょう。
また、一般的な銀行マイカーローンに比べて多少金利が高めである点から見ても、比較的審査に通りやすいと考えられます。
審査に落ちるのはどんな人?
先ほどの申し込み条件を満たしていない人はもちろん審査に落ちてしまいますが、基準を満たしていても必ず審査に通るとは限りません。
例えば
・カードローンなどを複数利用していて借入金額も多い人
・カードローンやクレジットカードなどの返済を延滞している人(2〜3カ月以上延滞している場合、いわゆるブラックとなります)
・債務整理をした人(任意整理後3〜5年以内、自己破産後5〜10年以内くらいの人は要注意)
・短期間にカードローンやクレジットカードに複数申し込みをした人(目安としては1ヶ月に3〜4件以上)
・勤続年数が極端に短い人(転職、就職して数か月など)
これらに該当する人は、収入が十分にあってもイオン銀行マイカーローンの審査に落ちてしまう可能性が高いです。
在籍確認は?
次は、イオン銀行マイカーローンに「在籍確認があるかどうか」を確認しておきましょう。
イオン銀行の公式サイトからイオンアシストプランの「よくあるご質問」の項目を見ると、以下のような質問があります。
ローン関連の記事を多く書いていた筆者なりに、このイオン銀行の回答を読み解くと、“まず確実に勤務先へ在籍確認の電話ある”という結論に至ります。
よほどイオン銀行のヘビーユーザーでない限りは、職場への在籍確認が必ず行われるはずです。
また、「社名を聞かれた場合にはイオン銀行と名乗らせていただく場合がある」いう記載があるので、イオン銀行のサービスに申し込んだことが職場に知られる可能性は、ゼロではありません。
いまどきネット銀行のユーザーなんてたくさんいますから、特に変な目で見られることはないと思いますが、勘の良い人は「在籍確認」と結びつくかもしれませんね。
「正直にマイカーローンと答えたら、詮索されて面倒だ。」と感じる人は、クレジットカードを申し込んだなど、当たり障りのない言い訳を考えておくとよいでしょう。
申し込みから審査の流れ
イオン銀行はネット銀行なので、マイカーローンへの申し込みはネットから行います。
申込から審査、融資までの手順は以下のとおりです。
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融資までの期間は?
急いでマイカーローンを契約したいという人もいるかもしれませんが、イオン銀行マイカーローンは即日融資は行っていません。
イオン銀行にすでに口座を持っている場合、申し込みから1〜2週間で融資を受けることができます。
一方で、イオン銀行の口座を持っていない場合には融資までに2〜3週間かかってしまいます。
これは、イオン銀行のキャッシュカードの受け取りが済んでから融資が行われるためです。
イオン銀行マイカーローンの利用を決めたら、早めに口座を開設しておくと良いでしょう。
契約書類が送られてきたら、速やかに返済しましょう。
書類の返送が遅くなると、そのぶん融資までの時間が長くなってしまいます。
また、契約書類などに不備があったり、必要書類が足りなかったりした場合にも、融資までの時間が伸びることに。
しっかりと見直しを行い、不備のないようにしましょう。
自動車ローンの審査に落ちても「フリーローン」の審査に挑戦できる
イオン銀行マイカーローンの審査基準を満たせず、審査落ちになった……。
そんな事態になっても、すぐに落ち込む必要はありません。
実はイオン銀行マイカーローンの審査に落ちても、同じイオンアシストプランの「フリーローン」の方で借入することができる可能性があるからです。
イオン銀行マイカーローンの上限金利は年8.8%であるのに対し、フリーローンの上限金利は年13.5%。
年4.7%の金利の違いはありますが、一般的なカードローンなどに比べれば十分低金利ですし、どこからも借り入れができないよりは助かるという人も多いのではないでしょうか。
1次試験に落ちても、2次試験に受かれば大丈夫、といったところでしょうか。
一般的な自動車ローンにはこういったシステムはまずありませんし、審査に不安な人にとっては嬉しいローンですよね。
フリーローンでの審査通過となった場合、10%前後の金利となることが多いでしょうが、これはディーラーローンと同じぐらいの水準。
最初から自分名義で車に乗れることを考えると、同じ金利ならイオン銀行フリーローンのほうが良いと考えることもできそうです。
イオン銀行マイカーローンは長所、短所を知ってうまく活用しよう
これまでお話してきたことをまとめると、イオン銀行マイカーローンのメリット、デメリットは以下のようになります。
【イオン銀行マイカーローンのメリット】
・資金使途が広く面倒な使い道の証明書類の提出がいらない
・比較的審査に通りやすい
【イオン銀行マイカーローンのデメリット】
・一般的な銀行マイカーローンに比べて金利が高め
これらを踏まえて考えると、
「少しでも低金利のマイカーローンがいい」
という人は、別の低金利マイカーローンを選んだほうが良いかもしれません。
しかし、
「資金使途の証明書を出すのが面倒」
「ドライブレコーダーなどを取り付けるのに使いたい」
という人は、イオン銀行マイカーローンを選ぶと使い勝手が良いのではないでしょうか。
もしくは、
車本体のマイカーローンは金利の低い銀行で、
カー用品の購入や修理代は資金使途が幅広いイオン銀行マイカーローンで、
などと使い分けるのも賢い方法かもしれません。
自分の状況によって、イオン銀行マイカーローンの活用方法を検討してみましょう。
以上、イオン銀行マイカーローンの解説でした。
イオン銀行マイカーローンはフリーローン、目的型ローンの「イオンアシストプラン」の中の1つ。
資金使途を絞ることで、通常のフリーローンよりもお得な金利で借り入れることができます。
資金使途が幅広く使途を証明する書類などが必要ない分、一般的なマイカーローンよりも少し金利が高め。
しかし、比較的審査にも通りやすいマイカーローンであるという点や、マイカーローンの審査に落ちてもフリーローンの方に契約できる可能性がある点なども魅力と言えます。
資金使途が広いため、修理やカー用品の購入、車検、税金の支払いなどに対応することが可能。
車購入時のみならず、車の急なピンチにも対応できる、頼もしいマイカーローンですね。